釣りにも色々な釣りがありますが、最も野性的な釣りといえば磯釣りではないでしょうか。

波止釣りのように人工的な建造物という環境で行う釣りと違い、太古から変わらぬ地形と自然環境に対峙する。

そんな条件下で魚との出会いを求めて竿を振る、都会の喧騒の中で過ごす我々には夢のような時間です。

今回はそんな磯釣りの基本的な装備について解説していきます。

磯釣りってどんな釣り

出典:シマノ公式

⑴磯釣りは大きくは3パターン

磯釣りとは文字通り岩場から釣りをする事ですが、一般的には足元から比較的水深のある岩場からの釣りを指して言います。

足元が岩場であれば、たとえどんな釣りをしても磯釣りと言えばそうですが、現在は上物釣り、底物釣り、ルアー釣りの大きくは3パターンに分けられます。

■上物釣り(うわもの)

上物釣りとは文字通り海中の中層を狙う釣りで、簡単にいうとウキ釣りということになります。

同じ磯からのウキ釣りもいくつかの釣り方があります。

磯竿の1号〜2号を使用し、0号〜2Bくらいまでの軽い仕掛けで、撒き餌を撒きながら撒き餌と刺し餌が同調するように仕掛けを流して釣るフカセ釣り。磯際の足元から20メートルくらいまでの距離を1ヒロ(約1.8メートル)から3ヒロくらいまでのウキ下で、潮目や海底のシモリ周りを釣ります。

主な対象魚はグレ(メジナ)、チヌ(クロダイ)などになります。

もう一つは磯竿の3号〜5号を使用し、オモリ負荷3号〜12号の大きめのウキの下に、撒き餌を詰めるカゴを装着した仕掛けを投げ込んで釣るカゴ釣りです。比較的水深が深い磯からの釣り方になります。

ウキ下を3ヒロ(5.4メートル)から場所によっては15ヒロ(27メートル)くらいと深く取り、15メートルから60メートルくらいまで遠投します。

フカセ釣りの棚まで浮いてきにくい魚や、磯近くまで寄ってきにくい沖から回遊してくる魚を狙う釣りです。

主な対象魚はイサギ、マダイ、青物などです。

■底物釣り(そこもの)

底物釣りで代表的なのはイシダイ釣りです。

ウキは使わず、石鯛用の竿に両軸リールで15号〜35号といった重めのオモリにワイヤーハリスといったゴツい仕掛けで海底や切り立った磯の壁際をウニやサザエ、ヤドカリなどのエサで釣ります。

主な対象魚はイシダイとイシガキダイです。

また同じ底物釣りでもエサを小魚やイカなどで狙うクエ釣りなどもあります。

同じくウキは使わずにもう少しライトなスピニングタックルでフロロカーボンハリスにイカの切り身やエビ、虫エサなどをエサに仕掛けを投げ込んで、ハタ類やコロダイ、タマミなどを狙う釣り方もあります。

重い仕掛けで海底を釣るのは同じですが、こう言った釣り方は磯投げとかぶっ込み釣りなどと言い、底物釣りとは言いません。

■ルアー釣り

磯からのルアー釣りは以前は地磯からヒラスズキを狙うくらいが一般的でした。

しかし最近はメタルジグ、ダイビングペンシルや鉄板バイブなどのルアーで超遠投が出来るようになりました。

それに比例して磯からルアーで釣れる魚もブリ、ヒラマサ、カンパチ、シイラなど以前ならオフショアでしか狙うことの出来なかった青物が釣れるようになり、ショアジギングというジャンルが確立しました。

タックルもルアーだけでなくショアジギ用のロッドやリールも数々発売されています。

最近では沖磯に渡す渡船のお客さんの半数近くがルアー専門のお客さんということも珍しくなくなりました。

⑵渡船利用の沖磯と歩いて行く地磯がある

■沖磯への釣行

沖磯というのは陸地から離れた沖にある磯のことです。

沖磯の魅力は陸地からは歩いていけないので、一度渡ってしまえば人の出入りがないことと、なんとも言えない開放感です。沖磯には渡船業者に料金を払って渡してもらいます。

渡船業者ごとに渡せる磯が決まっているで、行きたい磯が決まればそこの渡船業者の出船する漁港まで行くことになります。

 

料金はその地域によって決められています。

私が良く行く和歌山では3500円から4000円です。

 

離島なんかに渡してもらう場合は1万円以上する渡船もあります。

■地磯への釣行

地磯とは陸地から繋がっている岩場のことです。

海沿いの国道からちょっと坂道を下れば行けるような場所もあれば、ちょっとした山越えをしないと行けないような難所まで色々なところがあります。

陸地続きなので安全なように感じますが、地磯は全て釣り人個人の判断で行動しないと行けないので、場所によっては沖磯以上に危険です。また、事前に潮の満ち引きの時間を調べて釣行しないと、行く時は干潮で楽に行けたけど帰りは潮が満ちて帰れないという事にもなりかねないので注意が必要です。

磯釣りの為の基本装備を揃えよう

⑴フローティングベスト


フローティングベストは磯釣りの装備の中でも最も重要で釣果も左右する装備と言えます。

というのも、磯釣りでは小物類やロッドケースなどの道具類は、不意の大波などでさらわれたりしないように水際から少し離れた高場に置くことが多くなります。

そういう状況下で、ハリを結び直したり、ウキを交換したりなど、ちょっとした仕掛けの変更の度に道具を置いている場所まで行って作業をしていると、余計な時間がかかり折角の時合いを逃すかも知れません。

竿やリールを丸ごと交換するような大がかりな仕掛け交換以外は、釣り座でフローティングベストに入れた小物類とハサミでサッと済ますのも釣果をあげるコツです。

フローティングベストは落水時の救命胴衣としてはもちろんですが、磯釣り師にとっては無くてはならない道具入れの役目を果たしています。因みに私は、磯でフカセ釣りをする際にはフローティングベストポケットの中には下記のような物を入れています。

  • フカセ用のウキ00号〜1号を約20個
  • ガン玉のG7〜3Bと中通しオモリ1号を複数
  • ハリス1.5号、1.7号、2号、2.5号、3号
  • グレ針3号〜8号、チヌ針1号〜3号
  • からまん棒、ウキゴム、サルカン、シモリ玉 などが入った小物入れ
  • ハサミ、プライヤー、ホイッスルなど

ダイワの人気フローティングベストはこちら。

シマノ派に人気のフローティングベストはこちら。

⑵磯靴


磯靴も磯釣りにおいては大切なのアイテムのひとつです。

磯に上がった際の足元の滑り止めと防水の役目を果たしてくれます。

ブーツ(長靴)タイプとスニーカータイプがあります。

どちらを選ぶかは好みにもよりますが、始めの1足目はブーツタイプを選ぶ方が無難でしょう。

夏場はスニーカータイプ、冬場はブーツタイプなんていう使い方も出来ます。

靴底のタイプはラジアル、スパイク、フェルト、フェルトスパイクの4種類があります。

磯釣りで使う場合はスパイク、フェルト、フェルトスパイクの3種類から選べば良いでしょう。

3種類はそれぞれ一長一短ありますが、どれを取っても圧倒的な差はありませんので好みで選べば良いでしょう。

ダイワのスニーカータイプはこちら。

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ダイワのワイドタイプのブーツ、ふくらはぎの太い人におすすめ。

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⑶ヒップガード

ヒップガードは磯釣り以外ではほとんど馴染みのないアイテムです。

ズボンの上からマジックテープなどで止めるタイプの尻当てです。岩場に座ったり、うっかり尻もちをついたりした時にズボンの破損やお尻を保護してくれます。

また、磯釣り師はレインスーツや防寒スーツを着用しますが、長期間使用すると摩擦の多いお尻部分の防水性が1番劣化しやすいのですが、ヒップガードを着用することで劣化を軽減してくれます。

⑷その他小物類

その他の磯釣りの際に必要な装備としては、帽子、手袋などが必要になります。

帽子は普段使ってるものがあればそれでも構いませんが、釣り用で撥水加工してあるものなどもあります。
手袋は指先をカットしたタイプが仕掛けを結んだりする時には便利です。

5本の指先をカットしてるタイプと、親指、人差し指、中指の3本をカットしてるタイプがあります。

冬場は3本カット、夏場は5本カットという風にも使えます。

おすすめのキャップはこちら。

おすすめ5本指カット手袋はこちら。

おすすめ3本指カット手袋はこちら。

磯師にピッタリのハリ収納機能付きの手袋はこちら。

磯釣りの安全対策とマナー

⑴磯釣りでの安全対策

磯釣りは危険というイメージが強いですが、しっかりと安全対策をすれば、波止釣りでテトラポッドの上から釣るよりよっぽど安全です。沖磯も海のプロの船頭が案内してくれるので、これくらいの波ならこの磯なら安全、この磯は無理という判断をしてくれるので、決してお客さんに無理はさせません。

ただし我々釣り師が安全対策に無頓着だと、当然ながらリスクは増えます。

磯釣り独特の安全対策をいくつか紹介します。

■渡礁時はなるべく手ぶらで

沖磯釣行の場合は船から磯に移動する渡礁時が1番危険です。

船から磯に移る際は出来れば両手を空けた状態で磯に飛び移りましょう。

荷物は船に同乗しているポーターさんか、同乗している他の釣り師が渡してくれるので、自分の荷物を船首に集めておきましょう。

 

■船と磯は絶対に跨がない

荷物の受け渡しの際は、片足は船、もう片足は磯という風にまたがるのは絶対NGです。波で船首が持ち上がった際に転倒や落水、最悪は船と磯の間に身体が挟まれることもあります。

 

■渡礁時は手袋着用、フードは被らない

渡礁時は必ず手袋を着用しましょう。

思わぬ転倒で手をついた時の怪我の可能性が軽減します。また、フィッシングスーツやレインスーツのフードは、たとえ雨が降っていても渡礁時だけは被らないようにして視界の確保を心がけましょう。

⑵磯釣りのマナー

出典:シマノ公式

磯釣りに限らず、社会で生活する限り最低限のマナーは守らなくてはいけません。

釣り師のマナー違反は、事故や環境破壊に繋がるケースも多いです。

一流の釣り師とは釣果が良いだけでなく、マナーも優れているものです。

 

■磯にゴミ箱はない

当然のことながら磯にはゴミ箱はありません。自分の出したゴミ箱もちろん、出来れば他の人が残していったゴミも一つや二つは持って帰るくらいの気持ちで釣りを楽しみましょう。

 

■先行者の邪魔をしない

先行者がいたら一声かけて、邪魔にならないように釣りをしましょう。
人のポイントまで仕掛けを流したり、人のラインをまたいで仕掛けを投入したりなどはやめましょう。

 

■外道や雑魚にも敬意を表しよう

釣りをしてると、本命の魚が釣れるより外道やエサ取りの雑魚が釣れることのほうが多い時がよくあります。

外道でも持ち帰って食べない場合は、優しく針を外してリリースしてあげましょう。

 

■自分の釣り座は最後にひと流ししよう

自分が釣りをしていた釣り座に溢れた撒き餌などがあれば、帰る前に水汲みバケツなどで海水を汲み、洗い流して帰りましょう。

 

■船頭の指示に従う

渡船で沖磯に行った際には、乗船中や渡礁時には船頭の指示に従いましょう。

まとめ

磯釣りは装備をしっかり準備して、安全対策を身につければ決して危険なものではありません。

淡水の釣りや波止からの釣りでは味わえない豪快なスケールとどんな大物が掛かるか分からない可能性は、人間本来が持っている狩猟本能を呼び覚ましてくれます。

そんな磯釣りの世界に一歩踏み込んでみてはいかがでしょうか?

今までの釣りの世界とはひと味もふた味も違う体験が出来るでしょう。

それでは、Enjoy your fishing life !

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