
遊漁船やボートからアオリイカを狙うティップランエギング。
最近ではティップランで募集をしている遊漁船も増えてきて、ゲーム性の高さや初心者の方でもアオリイカを釣ることが出来ることなどから人気が高まっています。
陸からエギングをしている方もいつかやってみたいと思ったことがある釣法ではないでしょうか。
そこで今回は、ティップランエギングとは何なのか、釣れる時期からおすすめのタックル、おすすめのエギまで基本的なことをご紹介していきたいと思います。
目次
ティップランエギングとは?
ティップランエギングとは、遊漁船やボートなどから行うエギングのことで、陸からのエギングのようにフルキャストする必要はなく、乗っている船が潮流や風などで流されているため、船の真下やチョイ投げしてエギを底まで沈めてアオリイカを狙います。
船が潮流や風任せで船を流すことをドテラ流しと言いますが、ティップランエギングではこの状態を利用して沈めたエギを引き、釣り人はエギに様々なアクションをつけアオリイカを狙っていく釣法です。
ティップランエギングのやり方
出典:ダイワ公式
ティップランエギングではまず初めに、船が流されている速さを把握する必要があります。
船が早く流れていればエギは真下に、船の流されるスピードが遅ければ少し投げてエギを沈めていき底を取ります。
ティップランエギングでは底取りが重要になりますが、船が常に流されている状態で慣れてくるまでは着底が分かりにくいため、ラインや竿先をよく見て微妙な変化を見逃さず着底を見極めましょう。
底が取れたら糸ふけを取り、巻きながらシャクリを数回入れます。
シャクリを入れるときは、大きく入れすぎると竿先にラインが絡まってしまうことがあるので、シャクリ幅は短めにテンポよく入れていきます。
シャクリを入れた後は、ロッドを海面に対して水平前後で保ったまま動きを止め、5~10秒ほどステイしてラインに少しテンションをかけた状態でアタリを待ちましょう。
ステイしている間も海中にあるエギは、ドテラ流しで流されている船によって引っ張られますが、この引っ張られている時が、アオリイカに抱かせる「間」になります。
アタリがなければシャクリの回数やステイさせる時間、水深等を調整しながら誘いを繰り返していく釣法になります。
ティップランエギングのベストシーズンは?
ティップランエギングで狙うアオリイカは、春から夏にかけて岸寄りの藻場で産卵し、生まれた子イカは浅場でエサを食べながら成長していきます。
秋になり海水温が下がり始めると、水温変化の少ない深場へと移動を始めます。
深場に移動する前のイカを秋イカと言い、陸からのエギングのターゲットになっていますが、ティップランエギングでは深場に移動したアオリイカを狙うため、海水温が下がり始める秋から冬にかけてがベストシーズンとなります。
ティップランエギングでのタックル選びの基準
出典:ダイワ公式
ここでは、ティップランエギングをするためのタックル選びの基準について説明していきたいと思います。
ロッド
ティップランエギングでは、手に伝わってくるアタリで合わせるのではなく、ラインの糸ふけや穂先の僅かな動きを目で見て合わせていきます。
そのためティップランの名前の由来どうり、ティップ(穂先)の感度が重要になってきます。
ティップランエギングのロッドを選ぶ際は感度に優れ、長さは6f~7f前後のものを選ぶと良いでしょう。
リール
陸からのエギングタックルを所持している方であれば、リールはそのまま流用することが出来ます。
ダイワであれば2000番~2500番、シマノであれば2500番~3000番台が最適で、大きさや重さなどちょうどシャクリやすいサイズとなっています。
ライン・リーダー
ティップランエギングのラインは基本はPEラインの0.6号~0.8号程度で、水深や狙うアオリイカのサイズによって使い分けます。
リーダーはフロロカーボンの2.5号~3号をメインで使用します。
フロロカーボンとナイロンラインの特性をあわせ持った、カーボナイロンと言うラインもおすすめです。
おすすめのPEライン.ショックリーダーはこちら
エギ
ティップランエギングは陸からのエギングと違い、水深も深く潮流も早くなっているため重いエギを使用します。
エギのウェイトは30g~50gを水深や潮流によって使い分けましょう。
ティップランにおすすめのエギはこちら
ティップランエギングにおすすめタックルの紹介
ここでは、ティップランエギングに最適なタックルをいくつかご紹介していきたいと思います。
ティップランエギングにおすすめロッド3選
出典:ダイワ公式
セフィア CI4+ Boat S611ML-S
目感度と操作性が高い次元で備えられており、様々な状況に対応してくれるモデル。
高感度でアタリを取りやすく、最初の1本としておすすめ出来るモデルです。
エメラルダス AIR AGS 68ML/H-S BOAT
エギング専用ブランドで、ティップランやボートエギングに対応するオールラウンドロッド。キャスティングにも対応する6フィート8インチ。ウェイトも60gまで対応していて様々な水深や潮流に対応できます。
メジャークラフト クロスライド ティップラン XRS-S68E/TR
6フィート8インチ軽量で、シャクリやすいエキスパートモデル。
高感度で感覚を味わえるモデルで、ロッド性能が重要になるティップランエギングにおいて、SFS[スーパーファインソリッド]の採用によりアタリが分かりやすく、扱いやすい1本。
ティップランエギングにおすすめのスピニングリール3選
出典:ダイワ公式
ティップランにおすすめのリールを紹介します。
エメラルダス AIR LT3000S-CXH
自重:195g
ギヤ比:6.2
ベアリング数(本体):9
ベアリング数(ローラー部):1
ドラグ力:最大 10kg
糸巻量1:ブレイド 0.8号-200m
巻上長(ハンドル1回転あたりの長さ):93cm
ハンドル長さ:90mm
ダイワのエギング専用ブランドで最上級モデルです。
全てにおいて最高峰のスッペクを備えており、安心してイカとのやり取りを楽しむことが出来ます。
値段は高く感じるかもしれませんが、持っていて損はない1本です。
エメラルダス MX 2508PE-H
巻取り長さ(cm/ハンドル1回転):84
ギヤー比:5.6
自重(g):200
最大ドラグ力(kg):7
標準巻糸量PE(号-m):0.8-150 1-120
ベアリング (ボール/ローラー):7/1
ハンドル長(mm):55
ダイワのエギング専用ブランドのベーシックモデルで、基本性能も充実しておりやコスト面でも非常に優秀でこれから始めたいと思っている方におすすめのモデルです。
セフィアSS C3000SDH
自重:220g
ギヤ比:5.0:1
ベアリング数(本体):7
ベアリング数(ローラー部):1
ドラグ力:(実用)34.3N/3.5kg (最大)88.2N/9.0kg
糸巻量1:PE0.6号-200m、0.8号-150m、1号-110m
巻上長(ハンドル1回転あたりの長さ):73cm
ハンドル長さ:45mm
ショアからオフショアまで、多彩なエギングシーンに対応する機能を持ち合わせたモデルです。
上位モデルに備わっている機能特性を引き継いでいるので、コストパフォーマンスに優れています。
ティップランエギングはベイトリールでも出来る
陸からのエギング経験者の方は、ベイトリールのイメージはあまりないかも知れませんが、ティップランエギングではフルキャストする必要がなく、船の真下や少し投げるだけなのでベイトリールでも何の問題もありません。
ベイトリールはクラッチ1つでラインの制御が出来て手返しが早く、回転するスプールを指で触れることが出来るため、着底が分かりやすくなると言うメリットがあります。
ティップランエギングで釣果を出すには
出典:ダイワ
ティップランエギングで釣果を上げるためには、アタリを見逃さないことです。
ティップ(穂先)の微妙な変化やラインの張りや緩み、少しでも違和感を感じたら積極的に合わせていきましょう。
また、水深や潮流の速さに合わせて使い分けられるように、1本ではなく2本、3本と船に持ち込み状況に合わせてタックルをチョイスします。
選ぶエギによっても釣果は変わってくるので、釣れている同船者のエギウェイト、カラーやサイズなどに寄せてどんどんローテーションさせていきましょう。
このように様々な状況に対応できるように、タックルを充実させておくことも釣果につながります。
ティップランエギングで良型のアオリイカを狙おう!
出典:ダイワ
ティップランエギングではベストシーズンはあるものの、船で浅場から深場にまで幅広く移動できるため1年を通して楽しめる釣りです。
ベストシーズン前のアオリイカは、浅場で300g~600gまで成長し、水温の変化とともに少しづつ深場に移動し始めます。
ティップランエギングではこの成長して深場に潜ったアオリイカをターゲットとして狙うため、浅場で狙うよりも良型が多く時には3㎏オーバーの大物も釣れることがあります。
そんな多くの魅力を持ったティップランエギングを、陸からのエギング経験者の方も未経験者の方もこの機会に始めてみませんか。