
バスフィッシング好きの方ならブラックバスの世界記録とはどんなサイズなのか?
知っておいて損はないですよね。バスを釣るなら、数釣りも良いけど、大きいバスを釣りたい。
そんな思いはバスアングラーなら誰でもあると思います。
ブラックバスの世界記録とは一体どんな長さ、重さだろう?場所や釣り方は?
日本のブラックバスの歴代記録と共に、気になるブラックバスの世界記録について詳細をご案内します。
目次
ブラックバスの世界記録は琵琶湖で釣られた?
出典:Google MAP
日本が誇る国内最大湖、滋賀県琵琶湖。
ブラックバスの世界記録は、ここ琵琶湖でキャッチされています。
世界記録となったブラックバスがキャッチされたのは2009年7月2日(木)AM11:50頃、琵琶湖大橋付近で栗田学さんが釣り上げました。
琵琶湖はブラックバスのエサとなるベイト(小魚やエビ)が豊富で水深も深いため、大物を夢見るブラックバスアングラーたちのメッカとなっておりマザーレイクと言われる場所です。
琵琶湖は日本の湖の中で最もアメリカの中西部の湖に状態(地形、水温、水質、緯度)と似ており、ブラックバスの育成には向いていると言われています。
アメリカの湖よりもブラックバスの育成に向いている可能性もあり、それ故にバスも繁殖し、大型化する要素が多いようです。
栗田さんが釣りあげるまでの世界記録は、1932年6月2日にジョージア州のジョージ・ペリー氏がモンゴメリー湖で釣り上げたものでした。
ウェイトが22ポンド4オンス(10.09㎏)のブラックバスが歴代最重記録となっていました。
記録で残っているこのバスの長さはなんと82.5cm!ナナマルどころかハチマルですね!
いまから85年以上も昔の記録ですが、ずっと破られなかった世界記録を日本人が、しかもここ日本(琵琶湖)で追いついたのは、日本人としてもとても嬉しく思います。
当時は今よりも測定が甘かったとの話もあり、ジョージ・ペリー氏の記録がどこまで正しいかはわからないそうです。
重さは郵便局の秤で測ったという情報もあります。
しかもジョージ・ペリー氏は、この世界記録バスを家族で食べてしまったというから驚きです。こういったことからも、いまとは時代が違ったということがわかりますね。
ワールドレコードのサイズは?
栗田学さんの世界記録(ワールドレコード)のブラックバスのサイズは重量22ポンド4オンス(10.12kg)長さは73.5cm。
バス釣りをする人ならわかると思いますが、正にモンスターです。
このブラックバスは、世界記録認定までに約半年もの時間がかかりようやく世界一(タイ記録)と認定されました。
記録を超えるには、2オンス以上の差が必要でしたが、それ以上の差が無かったためにジョージ・ペリー氏と並び世界一位タイ記録となりました。
IGFAで記録認定がされるまで
出典:IGFA
記録認定の方法は、ブラックバスをはじめとする様々な魚の世界記録の認定や管理を行う団体「International Game Fish Association」略してIGFAで行われます。
自身で釣った魚を世界記録として認定してもらうには、IGFAが設けるガイドラインに従って記録測定や申請を行う必要があるのです。
世界記録認定を行うIGFAの手続きは非常に厳しく行われており、釣り人はIFGAが定めるガイドラインに沿って、適切なタックル(道具)を使用して魚を釣っている必要があります。
釣った際の仕掛けや方法などの申請書等の関係書類を提出することで、IFGAにて審査が行われ、記録が認められれば世界記録として認定されることになります。
日本では、IGFAの関連機関の「Japan Game Fish Association」略してJGFAという団体が存在し、手続きの窓口となります。
IGFAの認定手続きは非常に厳しくで、過去には嘘発見器で釣り人が嘘をついていないかの判定を行ったこともあるようです。
栗田学さんはブルーギルで釣った?
出典:WEB魚図鑑
世界記録バスを釣ったときの釣り方はというとルアーではなく、生きたブルーギルのエサ釣り。
世界記録のブラックバスを釣ったエサのギルは25cmのビッグサイズだったそうです。
「ルアーではなく餌か、それなら簡単でしょ?」と思った方もいるのではないでしょうか?
しかし考えてみて欲しいのですが、85年以上もの間、記録が更新されることはなかったのです。
ですから、生きたブルーギルといえども世界記録を釣ることは簡単ではないことは確かです。
圧倒的に数が少ない記録級の魚に巡り会うことがそもそも難しいうえに、巡り会えたとしても、73.5cm、10㎏オーバーのバスですから長い年月をかけて成長したはずです。
頭脳だってきっと並大抵のバスとはケタ違いのはずです。
日本ではそこまで主流ではありませんが、海外ではエサ釣りで世界記録バスを狙っている人も大勢います。
ですが、これまで記録が破られなかったということは決してエサを使ったからと言って簡単に釣れる訳ではないということの証明でもありますよね。
以下に栗田学さんが実際に語ったとても興味深い記事の一部をご紹介します。
ブルーギルはブラックバスと近しい関係にあり、この魚はバスをあしらう術に長けているように思います。
こういうふうに動いたらブラックバスの興味を惹きにくいとか、逃げるときはこうすればいいとか。
だから僕にしてみたら、ブルーギルはとても扱いにくいエサです。
フック(釣針)を掛けたブルーギルをブラックバスの近くに送り込んだとき、ギルがとる行動は大きく分けてふたつ。
多いのは『障害物を使って逃げる』パターンです。大きな障害物を回り込むように逃げてバスの視界から消えたり、バスが入れない隙間へ逃げ込んだり。ライン(糸)を背負ったままウイード(水中内の藻)に突進して、自分から藻だるまになろうとするギルもいます。
やってみればわかりますけど、ウイードに逃げ込んだら偶然ラインにウイードが引っ掛かったとかそういうレベルじゃない。絡まろうとしてやっとるとしか思えないです。
もうひとつが『死んだふり』ですね。バスの存在に気づくと、ギルがピクリとも動かなくなり、賢いギルだとぷか~っと浮いて水面で横倒しになったりもします。そんなギルに違和感を覚えたバスがスーッと泳ぎ去ってしまうと、途端に元気になり普通に泳ぎだしたりするのですから、ギルって相当賢い。
引用:BASSER
この話には正直かなり驚かされます。
ギルもバスに食われまいと必死なんですね。ブルーギルも人間が思っているよりも相当賢い魚です。
デカバスの遊びは「ブルーギル」でキャッチボール!?
そして、ブラックバスの頭の良さがわかる話もあります。
それは『デカバスのブルーギルキャッチボール』です。
ブルーギルでキャッチボールとは一体どんなことかお分かりでしょうか?
ブルーギルに釣り針を付けて泳がせます。
すると巨大なバスの群れが数匹群がってきます。するとそのバスの群れは、ギルを囲むそうです。
囲まれたギルは障害物などに逃げようとしますが、その障害物の行き先には集団のバスの仲間の別のバスが待ち構えており、戻ろうとした先にもバスがいたそうです。
すると、集団の中の一匹のバスが水面に飛び出すくらい強烈にギルに「ドン!」と体当たりしたそうです。
弾かれて着水したギルにまた別のバスが体当たり・・・その繰り返しだそうです。
釣り針は付いていますが、体当たりするだけで針にバスが刺さることはないのです。
体当たりされて弱ったギルからフックを外して水に入れたら、驚くことにバスは体当たりすることなくすぐにバクっと食いついたそうです。
バスはとても賢い魚種ですね。
バスがギルを食べることなく体当たりを集団で繰り返し行っており、同じギルでフックを外したらすぐに食べた。
ということは・・・
バスは釣り人とフック(釣り針)とラインとブルーギルの意味がわかってやっているのです。
ラインもなく、フックも付いていない=食べても大丈夫。
しっかりと目視し、認識しているのです。
巨大なブラックバスほど恐ろしく知能が発達しているということですね。
これは栗田学さんの経験談ですが、栗田さんの仲間内でも同じような経験をされた人が何人かいるとのことです。
世界記録バスを釣ったタックルとは?
栗田学さんが世界記録のブラックバスを釣りあげた際のタックルデータです。
ロッド: Deps / HGC-77XR サイドワインダードムドライバー
リール: SHIMANO / アンタレスDC7LV
ライン: 東レ / スーパーハードストロング 25lb
フック: FINA / パワーフィネス 5/0
ボート: スキーター / ZX250c
ベイト: ブルーギル
この栗田学さんが釣り上げたブラックバスは、フル循環させたライブウェルでキープしていたものの、夕方には力尽きて残念ながら死んでしまいました。
取材などで魚の出し入れが増えて負担が大きかったのかもしれませんね・・・
今では、剥製になってアメリカにあるそうです。
興味深いのは釣られたのは7月でしたが、胃袋は空っぽで、お腹には卵があったそうです。
通常のブラックバスは春に産卵を行いますが、ここまで大きくなると通常のブラックバスとは異なる生態を持っているのかもいれませんね。
世界記録バスの推定年齢は13~14歳くらいだそうで、そこまで強烈には引かず、以前に釣った8480gの方が引きが強烈だったと言います。
世界記録を釣った2009年の春には、この世界記録バスよりもデカイバスを掛けたもののバラしてしまった話もあり、その魚は琵琶湖の有名ガイドの山田祐五さんも見ているようです。
ブラックバスに懸賞金がかかっている噂は本当?
世界記録のブラックバスには懸賞金が掛けられていると言います。
その懸賞金ですが、推定3億円くらいだと言うので驚きです!
とはいえ、明確に懸賞金が決まっているわけではないようなので、賞金やCMスポンサー料、メディア等への出演料でトータル3億円くらいだろうと推測されています。
実際に栗田学さんが3億円の収入があったかは定かではありませんが、アメリカンドリームならぬ、琵琶湖ドリームですね。
世界記録保持者である栗田学さんですが、さらなる記録更新のモンスターバスを釣るために現在も琵琶湖で奮闘しているそうです。
「次の世界記録を釣るのも栗田学だ!」と言う声も多く、琵琶湖のアングラーからは注目されています。
歴代の日本記録を紹介
出典:キャリル
今では「日本記録更新=世界記録更新」となりましたが、2番目以降の歴代の日本記録はどうなのでしょうか?
調査しましたので、見て行ってみましょう!
歴代日本記録TOP3
1位 10.12㎏ 2009年7月2日 琵琶湖
栗田 学 氏 : ブルーギル(生き餌)
2位 9.14㎏ 2010年4月10日 七色ダム(上の画像のバス)
下田 平 氏 : ワンナップシャッド 1/16ozジグヘッドリグ
3位 8.62㎏ 2003年4月22日 池原ダム
島田 一也 氏 : マドネス マザーワーム
4位 8.48㎏ 2008年4月5日 琵琶湖
栗田 学 氏 : ロマンメイド マザー
4位まで調べてみましたが上記のようになっています。
日本記録保持者の皆さんの名字に共通点がありますね!
「〇田」で名字に田がついていますね。名字が〇田さんは記録級のバスに出会えるチャンスかもしれないですよ!?
あなたも世界記録は夢ではない!
あなたも決して夢ではないですよ!!
なぜなら栗田学さんがこの世界記録のブラックバスを釣り上げた際、このブラックバスは集団で泳いでおり、一番小さいサイズのブラックバスだったという情報もあります。
73.5cmのブラックバスが一番小さい個体の集団って一体どんなモンスター集団なのでしょうか?
世界記録以上のデカバスが琵琶湖にいる可能性はゼロではありませんよ!
そして、そのブラックバスを釣るチャンスはあなたにも必ずありますので夢に向かって挑戦してみてはいかがでしょうか?
もしかしたらあなあの手によって夢のワールドレコードが更新できるかもしれません。
興味がある人は「ギャンブルフィッシング」を読んでみよう!
世界記録は琵琶湖で出ましたが、その前に書かれた書物で大変興味深いものがあります。
それは「ギャンブルフィッシング」という本です。
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世界記録更新以前の書籍のため、現在の世界記録保持者の栗田学さんは登場していませんが、海外のデカバスハンターが人生を掛けて世界記録に挑んでいる姿が紹介されています。
栗田さんもこの本を読んで「自分のことが書いてあるみたいだ」と仰っていたそうです。
ブラックバスの世界記録を狙っている人たちがどんな気持ちで挑戦しているのかが伝わる一冊ですので、デカバスに興味がある方は是非読んでみてくださいね!
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