
ラインは釣りをする上で魚と人を繋ぐ重要なアイテムです。
より快適に、より多くの魚を釣る為にバス釣りでは使うルアーや釣りをするシチュエーションによってラインをセレクトしていく必要があります。
しかしラインの太さや種類はとても多く、ラインセレクトは悩みの種です。
そんな悩みの種であるラインセレクトを、ルアー別のおすすめや使い分けに応じて紹介していきます。
基本的なラインの太さの選び方
まずラインの太さの選び方です。
まずは、
■使用するロッド
■ルアーの重さ、大きさ、アクション(例外もあり)
■釣りをするシチュエーション
を基本にセレクトするといいでしょう。
使用するロッド
ルアーによって使用するロッドも変わるので、ロッドでの太さの選び方を簡単な方法の一つの例としてご紹介します。
ロッドには大抵、使用できるラインのポンド(lb)や号数が表記されています。
この表記は必ずしも守らなければならないといけないものではありませんが、一つの目安として参考にできます。
またロッドのパワー別に一つの例としてフロロラインの場合、下記のような選び方ができます。
■UL スピニング3~4lb
■L スピニング4~5lb ベイト7~10lb
■ML スピニング5~6lb ベイト10~12lb
■M ベイト10~14lb
■MH ベイト12~16lb
■H ベイト14~20lb
もちろんこれがすべてではないですが、初めはここに使うルアーやシチュエーションを合わせて考えていくと選びやすいでしょう。
ルアーの重さ、大きさ、アクション
重たいルアーに極端に細いラインを使ったり、軽いルアーに太すぎる糸を使うとせっかくのルアーの性能を発揮できません。
また余計な負荷によるラインブレイクや、魚にも余計なラインプレッシャーを与えてしまいます。
使用するルアーに合った選び方をすることが必要となります。
極端ですが、ダメな例としては・・・
■2ozクラスのビッグベイトをフロロ4lbでフルキャストを続ける ⇒ キャスト切れの恐れが高い。
■フロロ20lbで2インチクラスのダウンショットリグを使用 ⇒ 繊細なアクションは出せない。ラインプレッシャーが余計大きくなってしまう。
■フロロ20lbで58mm5gのシャッドを使用 ⇒ ラインが太過ぎてシャッド本来の動きが出ない。満足にキャストもできない。
例外としてはシチュエーションを優先的に考えなければならない場合です。
例えば5gシンカーのテキサスリグをヘビーカバーに撃ち込時は、フロロ16lbクラス以上を使うこともあります。
釣りをするシチュエーション
ラインセレクトする際、私が最も重要としているのは釣りをするシチュエーションです。
同じルアーを使用する場合でも、オープンウォーターで使用する場合とカバー周りで使用する場合は変わってきます。
釣りをするフィールドのカバーやストラクチャーの多さや水質などでも変わります。
■オープンウォーター ⇒ 細めのセレクト
■カバーやカバー周り ⇒ 太めのセレクト
■フィールドにカバーやストラクチャー多い ⇒ 太めのセレクト
■クリアウォーター ⇒ 細めのセレクト
また飛距離が欲しかったり、リップ付きのプラグを深く潜らせたい時は細めのラインをセレクトします。
魚のアベレージサイズの大きいフィールドではラインブレイクを防ぐ為に太めのラインを使用します。
フロロ・ナイロン・PEの特徴と使い分け
フロロ
特徴
フロロカーボンラインの特徴は下記になります。
■軽い負荷では(ナイロンに比べると)伸びにくい
■水に沈む
■摩擦に強い
有効な釣り
フィネスフィッシングなど操作系の釣り。
ボトムでの釣り。
ナイロン
特徴
ナイロンラインの特徴は下記になります。
■軽い負荷でも伸びやすい
■水に沈みにくい
■引っ張り強度が強い
■摩擦に弱い
有効な釣り
巻物全般。
表層系。
PE
特徴
PEラインの特徴は下記になります。
■伸びない
■水に沈まない
■引っ張り強度が最も強い
■摩擦に弱い
■フロロ、ナイロンに比べて同じ太さ(lb)でも号数が低い
有効な釣り
ヘビーカバーでの釣り。
表層系。
ルアー別のラインセレクト
それぞれの代表的なルアーのラインセレクトの一例を紹介していきます。
シチュエーションやルアーのウェイト、巻物では潜行震度などで前後させていきます。
巻物
ベイト | スピニング | |
クランクベイト | 10lb~12lb
(ナイロン・フロロ) |
|
ワイヤーベイト | 12lb~14lb
(フロロ) |
|
バイブレーション | 12lb
(ナイロン・フロロ) |
|
シャッド | 7lb~8lb
(フロロ) |
4lb~5lb
(フロロ) |
ミノー | 8lb~14lb
(ナイロン・フロロ) |
4lb~5lb
(フロロ) |
基本はベイトタックルに12lbをセレクトしていきます。
小型のシャロークランクなどは10lbです。
シャッドや小型のミノーはベイトフィネスタックルで8lb、スピニングタックルで4lbをセレクトします。
飛距離やのせ重視ではナイロンです。
感度、操作性、かけ重視ではフロロをセレクトします。
表層系
ベイト | スピニング | |
フロッグ | 4号~6号
(PE) |
|
ポッパー | 10lb~12lb
(ナイロン) |
0.6号
(PE) |
フロッグはPE5号のセレクトです。
ポッパーやその他のトップウォーターはナイロン12lbを中心にセレクトします。
ルアーが軽く扱いにくければ10lb、小型トップウォーターにはスピニングタックルを使用します。
大型トップウォーターにはナイロン14lb以上も使用します。
フロロで操作すると明らかにラインが沈んでアクションが悪くなっていることがわかると思いますので、ラインによる違いを知りたい方は実験的にフロロでポッパーを投げてみると違いがよくわかりますよ!
底物系
ベイト | スピニング | |
フットボールジグ | 12lb~20lb
(フロロ) |
|
キャロライナリグ | 12lb
(フロロ) |
4lb~5lb
(フロロ) |
底物にはベイトタックルにフロロ12lbをセレクトします。
フットボールジグやラバージグはウェイトで前後させ、1/2oz以上では14lb以上の使用が多いです。
またヘビキャロはベイトタックル、ライトキャロはスピニングタックルでの使用です。
打ち物系
ベイト | スピニング | |
ラバージグ | 12lb~20lb
(フロロ) |
|
テキサスリグ | 12lb~20lb
(フロロ) |
打ちものはフロロ16lbをセレクトします。
ベイトフィネスでのカバー打ちの場合は12lbです。
フィネス
ベイト | スピニング | |
スモラバ
ダウンショット ネコリグ ジグヘッドワッキー |
8lb~12lb
(フロロ) |
3lb~5lb
(フロロ) |
スピニング4lb、ベイトフィネスはオープンでもカバー周りでも使用できるように10lbをセレクトします。
カバーの有無や水質のクリア度で変えていきます。
ビッグベイト
ベイト | スピニング | |
2ozクラス | 16lb~20lb
(フロロ) 20lb (ナイロン) |
|
4ozクラス | 20lb~25lb
(フロロ) 25lb~30lb (ナイロン) |
ルアーウェイトでセレクトします。
例として私はジョイクロ178クラスはフロロ16lbとナイロン20lb、ブルシューター160ではフロロ20lbとナイロン25lbを使用しています。
操作重視でフロロ、漂わせたり飛距離を確保したいときはナイロンです。
ルアー別ラインセレクトのオススメ
ベイト | スピニング | |
巻物 | 12lb
(フロロ ナイロン) |
4lb
(フロロ) |
表層系 | PE5号
(フロッグ) 12lb (ナイロン) |
PE0.6号 |
底物系 | 12lb
(フロロ) |
4lb
(フロロ) |
打ち物系 | 16lb
(フロロ) |
|
フィネス | 10lb
(フロロ) |
4lb
(フロロ) |
ビッグベイト
2ozクラス 4ozクラス
|
16lb
20lb (フロロ) |
種類別おすすめラインを厳選紹介!
フロロ
出典:TORAY
フロロラインのおすすめは「東レ バウオ エクスレッド」です。
エクスレッドはポンド数ごとに独自のライン性能を持っています。
使用するポンド数が優先的に使われる釣り方に応じた性能が持たされているので、悩むことなくエクスレッドだけを信頼して使えます。
価格も比較的リーズナブルなので巻き替え機会の多いライトラインの使用や、カバーフィッシング、底物などに重宝しています。
ナイロン
出典:バリバス
ナイロンラインのおすすめは「モーリス グラン ノガレス デッドオアアライブ ストロング」です。
引っ張り強度に徹底的にこだわっていて、直線強度ではワンランク上の強度を誇ります。
またナイロンラインの弱点である耐摩耗性能や耐久性にも配慮がほどこされています。
PE
出典:TORAY
PEラインのおすすめは「東レ ソラローム ルアーPE」です。
PEラインながら水に溶け込みやすいラインカラーで余計なプレッシャー魚に与えず、人からは90cm間隔に10cmづつ入っているホワイトマーキングで視認性を確保しているルアー専用のPEラインです。
PEラインは比較的高価で糸巻き量がバス釣りには多いものが多いですが、このラインはすべて75m巻きになっていて購入価格自体はリーズナブルに抑えられています。
0.6~8号までのラインナップの多さも魅力的です。
ラインセレクトのまとめ
いかがでしょうか。
頭を悩ませがちなラインセレクトの方法について紹介してきました。
今回紹介したのはほんの一例です。
私はラインセレクトに正解はないと思っています。
「より細く」「より太く」または、セオリーと違った種類のラインをセレクトしたり。
可能性は幅広くあります。
これを参考に自分なりのラインセレクトを見つけてみてくださいね!